1. 条件の優先順位付け

お部屋探しは条件を決定することから始まります。
予算はもちろん、エリア、広さや部屋数、階数、部屋の向き、通勤通学買い物の便などなど。
全ての条件を満たせれば良いのですが、時間も限られているためそうもいきません。
「帯に短し、襷に長し」物件ご案内後にお客様がよく口にされるコメントです。
「これだけは妥協できない」という条件は皆さんお持ちのはずですから、それぞれの条件に優先順位をつけてください。
物件を見学する際に常に一定の基準で判断できるようにすることは入居後後悔しないためにもとても重要なことです。

2. 物件の見学

物件を見学する際は家主さんに予約を取り物件の鍵を開けてもらうケースが一般的です。物件ごとに見学時間が決まっていますのでひとつの物件にあまり時間はかけられません。まずはポイントを押さえて有力候補を絞り込み、その後各物件を吟味するほうが良いでしょう。

主なチェック項目

家主さんの人柄家具、電気製品の状態
給排水の状態水漏れ、雨漏りの痕跡の有無
日当たり、騒音、方角  

「早く決めないとなくなりますよ。」“不動産会社の常套句”として揶揄されることもしばしばですが、香港の不動産流通の仕組み上これはある意味正論です。マーケットに出た物件は様々な業者から引き合いがあるわけですから、決めるのであれば早いに越したことはありません。
ただ、状況説明と急かすのは全然違いますから、私たちも注意が必要ではあります。
「物件は生ものだ」という認識は持っておいて下さい。
最初から対象エリアや対象物件が絞り込めているようでしたら、各物件の見学時間に余裕を持った設定も当然可能です。

3. 交渉対象物件、交渉内容の決定

交渉の対象が決まれば、今度は要求する内容を決めます。家主さんとの契約条件交渉は後にも先にもこのタイミングだけですから洩れのないように留意し、要求項目に優先順位をつけてください。
「どこまで要求できるのか」と言う限界点については家主さん方によって様々です。ですが、まずはご自分の希望を決めた上で当社にお知らせください。要求項目をいただいた上で内容を検討し家主さんとの交渉にあたります。
例えば要求項目を1~10まで決定し家主さんと交渉するとします。意外とあっさり要求が通り「もっと欲しいものがあったのになぁ」なんて後悔することにもなりかねません。ここで追加交渉すると家主さんは条件が決まったと思っているので急に態度を硬化させてしまいせっかくの物件が流れてしまうこともあります。
とにかく最初は遠慮せずに希望を出すことが重要です。

主な交渉条件

月額家賃管理費、Rates、Government Rentの取り扱い
契約期間、契約開始日家具の追加、交換
室内のリフォーム  

4. 交渉

決定した要求項目を基に家主さんとの交渉を当社が行います。1回で交渉がまとまれば良いのですが、通常は家主さんと何度かのやり取りがあります。ここで重要なことは意思決定のスピードです。優先順位の変更や要求内容の変更など交渉の過程で家主さんの対応を見極めながらお客様と相談し交渉を進めていきます。そしてベストの条件を引き出します。
当社には条件決定の権利はありません。契約へ進むか別の物件を探すかはお客様に決めていただかなければなりません。お客様からいただいた条件やご希望にそって交渉していきますが、家主さんの価値観、家主さんの財政状況、競合相手の有無等によって回答にかなりの開きがあります。当社が交渉することによって全ての条件を家主さんが受け入れられるわけではありません。また、必ずしもお客様に100%ご満足いただける回答を得られるケースばかりではありません。当社は家主さんからの回答もお客様が意思決定をされる際のひとつの情報だと考えます。

5. 仮契約

条件が決まれば仮契約です。仮契約は条件が決まれば時間を空けずに行う必要があります。仮契約が成立しなければ物件を押さえたことにはなりません。
仮契約書は家主さん、お客様が同意した内容に沿って当社が作成し、お客様、家主さん、当社が署名します。その際、手付金として契約家賃の1ヶ月分を家主さんに支払います。

6. 本契約

本契約書は通常当社が用意しますが、家主さんの意向で弁護士が作成する場合もあります。テナントが会社になる場合は契約に際しての会社のルールがありますので総務担当の方に確認が必要です。
本契約のときにデポジット(敷金)を家主さんへ支払います。

7. 物件引き渡し

通常デポジットの支払いと引き換えに物件の鍵をもらいます。
そして主に以下のようなポイントで物件をチェックします。

仮契約で約束したことは守られているか。家具リストと実際に置いてある家具は合っているか。
渡された鍵でドアは開くか。不具合箇所はないか。
室内のリフォーム。  


何か問題がある場合はその程度にもよりますが、基本的に物件引渡し書に内容を明記し、家主さんに至急対応してもらいます。

8. 契約時の費用

手付金月額家賃の1ヶ月分
デポジット月額家賃の2ヶ月分
STAMP DUTY
(13ヶ月~36ヶ月の契約)
(月額家賃 X 12 X 0.5% + 5 )/ 2
仲介手数料月額家賃の半月分